8月7日〜8月22日頃
立秋
歴の上では、秋のはじまりです。立秋といっても夏真っ盛り、この頃から本格的な酷暑の時期になります。まだまだ厳しい暑さに見舞われますが、季節の挨拶は、「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に切り替わります。
秋の語源は、収穫が「飽き満ちる」と言われるほか、空の色が「明らか」などの説も。この時期にお盆の行事を行う地域も多いです。
天高く空気の澄んだ季節で、朝晩にすっと吹く風にかすかな秋の気配を感じることがあります。この秋の風のことを「金風」「白風」と呼びますが、これは五行説において秋は金、色は白にあたることからそのように呼ばれます。目に見えず、もの言わず風ですが、意識を向けると、確かに移ろう秋の訪れを感じます。
お盆
お盆の正式名称は「盂蘭盆会」お釈迦様の弟子、目連があの世で苦しむ亡き母を救うために、お釈迦様の教え通りに供養して成仏できたという逸話が由来です。
お盆には、ご先祖さまが迷わず帰ってこられる様に迎え火を焚き、最終日には送り火を焚いてお見送りをする「精霊送り」などを行います。
また、ご先祖の乗り物「精霊馬」を野菜で作ります。ご先祖さまが早く帰ってこられるように、きゅうりで馬を作り迎えに行きます。そして、ゆっくりと帰っていただくようにと、茄子で牛を作りお送りします。
盆という字は皿を分けると書きます。喜びも苦しみもご先祖さまと分かち合い、心を一つにして隆盛するという意味です。
お中元の由来
また、旧暦の八月一日は「八朔−はっさく−」です。月の初日を朔日(さくじつ)とよび八朔は旧暦八月一日(現在の九月初旬から中旬ごろ)この時期は秋への変わり目で、農作物が台風や害虫の被害に遭いやすいために各地で豊作祈願の行事を行いました。同時に旧暦の八朔はすでに早稲が実る時期でもあり、その年に取り入れた稲を主家や知人に贈って祝う「田の実(たのみ)の節句」と呼ばれていました。
これがやがて、武家や貴族にも広がり、この時期に「君臣相頼む(くんしんあいたのむ」の気持ちで贈り物をする「たのみ」の風習が定着しました。それが、一般庶民にも広がり、ものの贈答が行われるようになり、感謝の気持ちを表す「お中元」の元になったとも言われています。
この時期に心がけること
立秋といっても夏真っ盛り、気候帯の変化により、日本の夏は亜熱帯の形相になってきました。突如の局地的豪雨と毎夜続く熱帯夜、室内は冷房が強いので、時に外出して芯からの冷えを取り除くと良いでしょう。
汗をかき、夏に代謝をよくしておかないと咲き開かない花のように秋に実りがありません。
この時期は熱中症になりがちです。水分だけでなく塩分も一緒に補給しましょう。(1ℓの水に対して1〜2gの食塩を加える)
また、同じ気温でも湿度が高いと熱中症になりやすいので、気温と湿度の変化にも気をつけましょう。
バランスの良い食事を心がけ、質の良い睡眠を心がけて下さい。
体調管理
顔からの汗が多いと、肌の生まれ変わりも早まりますので、この季節にしみ改善も兼ねて、夏の疲れ予防のためにもコーラーゲンやビタミンCなどを多めに取りましょう
夏の心火は小腸、秋の肺金は大腸と関係が深く食べ物には注意が必要です。さっぱりとした麺類や口当たりの良いジュースなどは、糖分が多くカロリーは取れるので、満腹感はありますが、栄養バランスにかけます。夏バテ予防として肉ばかり食べるのも大腸にはよくないので、野菜の繊維や味噌、醤油などの発酵食品もしっかり食べて便通に注意して下さい。
食べると良い食材
梨は、甘く寒性で清熱や解毒に優れ、消炎機能の促進をします。喘息の炎症やアトピーの赤みをとります。興奮や血圧をさげ、空咳や目の渇き、肌荒れにも効果があります。
桃は、甘く酸味があって、温性なので、心も体も元気になり、秋の肌をピチピチにしてくれます。滋養強壮、消化を促し多汗も直します。冷え性で潤いを出したい人には特におすすめです。
しじみはイライラや二日酔いなど、肝臓の疲れに効果的です。利尿作用もあります。貝類は毒素が内側に溜まりやすいため、産地にこだわり、新鮮で綺麗な場所でとれたものを選びましょう。